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【2025/01/18 12:50 】 |
[本][伊坂幸太郎]死神の精度

「死神の精度」は伊坂幸太郎さんの短編小説集です。

主人公の千葉は死神です。
千葉は1週間、ターゲットの調査を行い「死」を実行するかどうか決めます。
そして、可と判断された場合、8日目に「死」は実行されます。

そんな死神、千葉が6人のターゲットと出会った話が1つずつ短編となっています。
冴えないOL、硬派なやくざ、夫が死んだ夫人、恋をしている若者、人を殺した若者、千葉を人ではないと見破った老女。
性格もバラバラなら、展開される物語もバラバラです。
どの物語にも人生にまつわる謎があり、謎を解きながら読み進めていくのが面白いです。

千葉は死神の視点から人間を客観的に見て、人間の欲深さ、浅はかさ、矛盾点等を疑問に思っています。
それは、人間が普段気にしていないようなものばかりです。
しかし、その疑問から浮かぶ質問は、様々な事柄や死についての本質をついていると思います。
そして、死神として人間に近いけれど少しずれた感覚を持っていることが、物語にリアリティを持たせているように感じました。

短編同士も少しだけ繋がっていて、相変わらず上手い構成になっています。
また、「重力ピエロ」の春が出てきていたりしました。
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【2009/01/24 01:30 】 | | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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