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「死神の精度」は伊坂幸太郎さんの短編小説集です。 主人公の千葉は死神です。 千葉は1週間、ターゲットの調査を行い「死」を実行するかどうか決めます。 そして、可と判断された場合、8日目に「死」は実行されます。 そんな死神、千葉が6人のターゲットと出会った話が1つずつ短編となっています。 冴えないOL、硬派なやくざ、夫が死んだ夫人、恋をしている若者、人を殺した若者、千葉を人ではないと見破った老女。 性格もバラバラなら、展開される物語もバラバラです。 どの物語にも人生にまつわる謎があり、謎を解きながら読み進めていくのが面白いです。 千葉は死神の視点から人間を客観的に見て、人間の欲深さ、浅はかさ、矛盾点等を疑問に思っています。 それは、人間が普段気にしていないようなものばかりです。 しかし、その疑問から浮かぶ質問は、様々な事柄や死についての本質をついていると思います。 そして、死神として人間に近いけれど少しずれた感覚を持っていることが、物語にリアリティを持たせているように感じました。 短編同士も少しだけ繋がっていて、相変わらず上手い構成になっています。 また、「重力ピエロ」の春が出てきていたりしました。 PR |
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