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「重力ピエロ」は伊坂幸太郎さんの4作目です。 語り手の泉水、弟の春、父と母、この4人の家族が物語の軸となっています。 連続放火、そして放火と対になっている出現する暗号のようなグラフィックアート。 泉水、春、そして父はこの事件の謎を解き明かそうとします。 一体、この事件の真実とは何なのか・・・? 真実が解き明かされる時、何が見えるのか・・・? テーマが少し重いので、最初に読む伊坂さんの本としてはお勧めしません。 でも、重いからこそ、人間の強かったり脆かったりする感情がはっきり伝わってくるのかもしれませんね。 そして、それは「家族の絆」とういうものについても同様です。 私は、序盤で事件の謎、物語の大筋がわかってしまいました。 最近、伊坂さんの小説ばかりを呼んでいる所為なのか。 それとも、先が読めやすい伏線をわざと散りばめているのか。 おそらく後者です。 もちろん、大筋がわかったからといって、つまらなかったわけではありません。 むしろ、逆でした。 それがどう展開するのか、どう表現されているのか。 泉水は、春は、どう向き合っていくのか。 先がわかるからゆえに、気になって気になって・・・ 気がついたら午前の3時まで読んでましたw 一番驚いたのは、物語の最後の1文を読み終えた瞬間です。 さーっと視界が広がっていくような爽快さを感じました。 物語の全てが最後の1文に集約されています。 私はそこから「神様のレシピ」という言葉を思い出しました。 本当に感動しました。 物語には、前の作品の登場人物である、「ラッシュライフ」の黒澤、「オーデュボンの祈り」の伊藤も登場しました。 黒澤は相変わらずで、ラッシュライフをすでに読んでいる人はきっと笑ったでしょう。 泉水が黒澤に、カウンセラーに向いていると言った時は噴き出してしまいましたw 物語の中には偉人達の言葉もたくさんあり、そんなところも私は好きです。 やっぱり、伊坂幸太郎さんの作品は面白いです。 PR |
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